「こども庁」の設置法案がいよいよ2022年の通常国会で提出されます。
よく分からない「こども庁」設立の時期や役割についてまとめました。
「こども庁」はいつできる?
4月13日に自民党では、「こども庁」の創設に向けた初会合を開きました。
「こども庁」というワードは聞いたことありましたが、本気だったんですね。
ではいつできるのか?私の予想はこちら!
2022年10月 こども庁設置
設置法案は2022年の通常国会(だいたい1月~6月)で提出するそうです。
省庁の中でも新しいスポーツ庁を例にとってみましょう。
2014年6月 | スポーツ庁創設に向けたプロジェクトチーム発足 |
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2015年1月 | 平成27年度(2015年)政府予算案で,スポーツ庁の設置に必要な機構・定員を計上。 |
2015年5月 | 「文部科学省設置法の一部を改正する法律案」が全会一致で可決・成立。 |
2015年10月 | スポーツ庁設置 |
こうみると、意外とスムーズに設置されるんですね!
「こども庁」も同じ流れで設置までいくとすると、
2022年10月に設置されるんじゃないかと考えられます。
「こども庁」はなぜ必要?メリットあるの?
「日本の将来を考えれば、国の宝であります子どもたちの政策を何としても進めなければならない」
2021年4月5日 菅総理の発言
今、子育ての現場では「縦割り行政」の壁に阻まれ、
様々な手続きやサポート、サービスなどが分断されている状況です。
例えば…
- 保育園は厚生労働省
- 幼稚園は文部科学省
- 認定こども園は内閣府
- 学童保育は文部科学省
- 学校教育は文部科学省
- 少子化対策は内閣府
- 児童相談所は自治体(厚労省)
- 不妊治療の支援は厚労省
担当省庁がバラバラなうえに、横の連携がとれていない「縦割り行政」
のため、子どもに関するサービスや支援を受けようとしても、
各担当窓口に(わざわざ平日に仕事を休んで)足を運ぶ必要がありました。
また、「幼稚園でこれは出来るけど保育園では出来ない」等
預ける施設によって子どもの教育にも大きな差ができてしまうのが現状です。
子ども関連の窓口を一本化することで、
支援が受けられるのに受けられない子どもをなくし、
子育て世代の負担を減らし、出生率もあげていく狙いがあります。
「こども庁」はパフォーマンス?野党の批判
2021年の秋までに衆議院選挙が行われると思われますので、
選挙で子育て世帯の票を獲得するため、見栄えをよくするための
パフォーマンスでは?と野党から指摘されています。
「選挙利用、政治利用のにおいがぷんぷんしますよね。(省庁から)全部権限を引っぺがして60数本にのぼる法律も一元化して、こども庁をやるっていうんだったら考えても良いですけど、そんな本気度はさらさらないと思いますよ」
2021年4月5日 立憲民主党 江田憲司 代表代行の発言
まあ、政治家のみなさん…
年配の男性が多いですし「子育て」については関心なさそうですもんね…
本気でこの日本の子育て事情を変えてくれるなら、全力で応援します。
「こども庁」は何をするところ?
内閣府と文部科学省がそれぞれ作成した検討案をまとめるとこんな感じです。
こども庁の下にそれぞれの対策を担当する局や課がおかれます。
結構細かく分かれそうですね!
文科省か内閣府か、どちらが主導権を握るのか、
現在水面下で争い中だそうです。
「担当大臣」は、内閣府主導であれば新たに大臣がおかれますが、
文科省が主導であれば、文科省大臣が兼務となります。
こども庁長官は誰がやる?
こども庁創設を提言したのは、参議院議員の自見英子(じみはなこ)氏です。
子育てと女性の密接な関係性はもちろん、
大臣クラスの人事に男性が多いこと、
過去の女性蔑視発言の挽回のチャンスということもあり、
こども庁長官は女性が任命されるでしょうね。
言い出しっぺの自見英子氏が務めていただくのが、
私たち子育て世帯から見ても納得のいく人事だと思います。
と、思っていたら自見英子のスキャンダルが起きた
今年の4月20日に、自見英子参院議員の政治資金パーティーが行われていたことが、週刊文春にスクープされました。
その時期は、東京都がまん延防止等重点措置の期間中で、3度目の緊急事態宣言が出される直前でした。
規模はなんと100人!国民に「自粛」という名の我慢を押し付けている中で!
このスクープで、こども庁長官の任命はなくなりますね…