春になると店頭に並び始めるのが、桜餅!!
あの葉っぱの塩気とあんこの甘みが最高のハーモニーを奏でます。
あの独特の香りと塩味のする、しなしなの葉っぱ。
私たちがよく見るソメイヨシノの葉っぱではないとは思うんですが、
一体何の葉っぱが使われているんでしょうか。
そして葉っぱを剥がして残すことはマナー違反になるのか、
地味な疑問の真相をまとめてみました。
葉っぱを残すのはマナー違反?
こういうものは好き嫌いなので、食べても食べなくてもいいとは思いますが。
茶道の世界では主菓子(おもがし)が出ますよね。
そこにはお菓子をいただくお作法が存在します。
で、気になるのが桜餅の葉っぱはどうするのがマナー?ってところ。
私の今までのイメージでは、
葉っぱを剥がして残すのは失礼?と思っていましたが、果たして…
全国和菓子協会の見解
2019年に放送されたテレビ番組で、全国和菓子協会はこのような見解を出しています。
外したほうが本来のお菓子の味を感じられるため、より風味がするため、食べないことを推奨します。
引用元:LivedoorNEWS
食べるのが“粋”なのかと思って食べてましたが、
あくまで餅の乾燥を防ぐのと香りづけが目的のようです。
まさかの、ラップ代わり!
30年以上、なんとなくで葉っぱ食べてました。
お餅を存分に味わうなら、葉っぱは剥がすのがよさそうですね。
桜餅の葉っぱは食べすぎ注意
とはいえ、あんこと葉っぱの甘しょっぱハーモニーは今後も楽しみたい。
でも乾燥防止のラップ代わりだと知ると、
「え、食べていいんだよね…?」って不安になってきます。
塩漬けにしたときに生成される“クマリン”という成分は、
肝毒性を持ち、肝機能を弱める働きをもっているそうです。
この成分はミカンやグレープフルーツにも含まれているので、
過剰摂取しなければ毒性はないとのこと。
桜餅の葉っぱの正体、一体何で出来ている?
何かの葉の塩漬けってことは分かるんですが、
「結局なに?」って感じなので、詳しく調べました。
桜餅の葉っぱの起源
全国和菓子協会にはこのような記載があります。
塩漬けした桜の葉で餅を包むという当時として新鮮な工夫は、江戸時代、向島にある長命寺 (徳川家光の命名) の門番をしていた山本新六という人が発案しました。春になると桜の葉の掃除に苦労していた新六さんは、葉をなんとか利用できないものかと考えました。そこで塩漬けした桜の葉で餅を巻いて売り出したところ、大変に評判になったといいます。
引用元:全国和菓子協会
いつの時代も、困りごとからヒントを得て創意工夫が出来る人がいるんですね。
しかも菓子職人ではなく、門番!
頭が柔らかいんだなぁ。
桜餅の葉っぱの作り方
塩漬けに使う葉っぱは、伊豆地方に生息する大島桜の葉を使います。
大島桜は葉の裏に毛が少なくて、他に比べると柔らかいのが特徴。
収穫した葉っぱ自体はそこまで香りが強くありませんが、
塩漬けにされると“クマリン”と呼ばれる成分が抽出されて、
あの独特の香りになるそうですよ。
こちらの野村商店さんのページで、作り方が詳しく解説されていますが、
めちゃくちゃ手間がかかっている!!
最低半年は樽の中で寝かせているようです。
桜餅の葉っぱが好きな人の口コミ
私も葉っぱが好きで、
あの独特の香りと塩味が桜餅には欠かせないと思っています。
桜餅の葉っぱが嫌いな人の口コミ
嫌いな人の気持ちもちょっと分かります。
たまに柏餅の葉かな?ってくらい固い葉に当たったり、
柔らかくてもすじが口の中に残ったりするんですよね…
まとめ:これからは堂々と剥がして食べます
振り返ってみると、桜餅を葉っぱと一緒に食べるのは
「それが大人の食べ方」
「葉っぱを食べてこそ“粋”」
という気持ちがあったからだと思います。
心から「美味しい!」とは思っていなかったかも、
という深層心理に気付いてしました。
これからは葉っぱを剥がして香りだけを楽しみたいです。
でも野村商店さんの製造過程を見たら、
あんなに手間がかかってるのに申し訳ない、
と思ってしまう貧乏性です。
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